2015-01-01から1年間の記事一覧

エロースとアガペーについて その2

さてニーグレンの「アガペーとエロース その2」です。 ニーグレンは「エロースとアガペーの対比が、人生に対する2つの全く異なった態度の対立に拡がっている」と述べ、それは「本質的な対比」であるとする。以下の一覧はその「本質的な対比」を一覧してあ…

エロースとアガペー その1

学校の教科図書にスウェーデンの神学者ニーグレン著の「アガペーとエロース 第1巻 キリスト教の愛の観念の研究」(岸千年・大内弘助共訳 新教出版社刊 1954年)という本を見つけた。あのキリスト教のアガペーとギリシア哲学のエロースの比較をした古典…

バウンティ号の叛乱とピトケアン島

1972年6月5日の朝日新聞に掲載されていた記事で知ったことです。題して「バウンティ号の叛乱とピトケアン島の話」です。この記事は「ミニ・ユートピア始末記」と題されています。この記事を書いた由良君美という先生は私が教養学部時代に英語を教わった先生…

南の島に派遣された2人の靴のセールスマンの話し

ある靴の会社から2人のセールスマンが南の島に派遣されました。島に上陸したら、彼らはすぐに気づきました。なんと、その島の人たちは、靴を履いていなくて。みんなは裸足で生活していました。 その夜、二人のセールスマンは社長に、別々に電話で報告しまし…

究極の選択

だいぶ前のことですが、ある新聞の記事を読んでいたら、俵万智さんが次のようなことが書いていたのが目にとまりました。「(結婚する相手を選ぶときに)この人とだったら苦労しないでいいという人を選ぶか、それともこの人とだったら苦労してもいいという人…

ホトトギスの話し

時々ホトトギスを聞きます。「東京特許許可局(トウキョウトッキョキョカキョク)」とか「てっぺんかけたか」とかのように聞こえるあれです。カッコウとともに仮親・托卵というずるい(賢い?)子育てシステムを持っている鳥です。以前は信州の山の中でしか…

絶対儲かる話し

「ねえねえ、絶対儲かる話しを教えてあげようか」「そんな話しあるわけがない。」「ところがあるんだ。これが」「ほんとか? また引っかけるつもりだな」「そんなんじゃない。絶対儲かるんだ。おれが保証する。」「ほんとにほんとかよ。それじゃ教えろよ。」…

死海で釣りをしていた男の話

死海 聖書に「塩の海」として登場する死海。その水は塩分が強く、魚などの生物はいっさい棲息できないと言う。とっ、ところがなんと! つりをしているアラブの老人がいるではないか!「魚なんていないって聞いたのに、何が釣れるんですか?」「砂漠には砂漠…

気づき、発見、鏡をコピーしたら

鏡をコピー機でコピーしたらどーなるとおもいますか?1.まっ白にコピーする2.まっくろになる3.コピー機のガラスの下の部分をコピーしてしまう4.コピー機が爆発する これは4.だったりするとおもしろいのですが。コピー機には「鏡を絶対にコピーしな…

献血

私の学校では2月のはじめの土曜日に学校のバザーが開催されます。これは保護者の会(いわばPTA)主催で、生徒はお手伝いをします。このときに献血車が学校に来ていました。 私は実はこどものときに輸血によって生きながらえたのでして、献血は恩返しだと…

途上国に通じる技術とは?

長崎の出津でド・ロ神父に出会って「技術移転」についていろいろと考えさせ られました。もしも、いま途上国に「青年海外協力隊」の一員として派遣されたら。どうい う技術を持っていったらいいのかを考えてみました。皆さんだったらどういうものを持ってい…

「赤い鳥」時代の作家宇野浩二の作です。

あらすじは次のようです。 昔ある小さな貧しい村に一人の旅のお坊さんが逗留しました。村人の心温まるもてなしに感謝したお坊さんは、お礼に2体のお地蔵さまを置 いて置こうと約束されました。「村の西のお地蔵さまは「聞く地蔵」で、このお地蔵さまに願う…

電卓で遊ぶ数の不思議 その3

6174は不思議の数字 またまた任意の4桁の数を思い描いてメモしてください。ただし「ぞろ目」はダメです。その数のそれぞれのけた数を大きな順に並べた数から、小さな順に並べた数を 引いてみてください。例 4231を思い浮かべたとします。4321−…

「ライファーズ 終身刑を超えて」を見ました。

この映画の上映とともに、監督の坂上香さんの講演もありました。坂上さんの講演もとてもよかったです。映画の良さをとても引き立ててくれま した。 この作品についてはhttp://www.cain-j.org/Lifers/index_J.htmlをご覧ください。 とても感動的な映画でした…

キリスト教一致祈祷週間にあたって

この1月18日からの1週間は「キリスト教一致祈祷週間」です。この企画は、世界教会協議会(WCC)と教皇庁キリスト教一致推進評議会が共同で企画しているエ キュメニカル運動の一環となっています。 私の属するカトリック鶴見教会では、1月22日に地…

タゴールの詩と祈り その1

インドの詩聖タゴールはヒンズーの宗教的な背景のもとに多くの優れた詩を残 していますが、その詩の中から「祈り」の形式をとったものがいくつもあり、 それらはキリスト教的な祈りとしてもとても優れているものです。その中から いくつかを拾ってみましょう…

「べてるの家」の「降りていく生き方」

2つの本を紹介します。 「降りていく生き方 ー『ベテルの家』が歩むもうひとつの道」横川和夫著 太郎次郎社「変革は弱いところ、小さいところ、遠いところから」清水義晴著 太郎次郎 社ともに北海道浦河にある精神障害者の施設「べてるの家」を紹介していま…

「あしあと」という詩をご存知ですか?

「あしあと」という詩をご存知でしょうか。 Footprints という詩で、マーガレット・F・パワーズというアメリカ人女性 の作った詩です。「あしあと 多くの人を感動させた詩の背後にある物語」(太平洋放送協会刊 1996年)に掲載されています。まずその詩を紹…

私は目覚まし時計を2度鳴らす

低血圧の私にとって、朝起きることは大変な闘いであった。少しでも寝てい たいという気持ちと早く起きなければ遅刻するという義務感との葛藤を、毎朝 繰り返してきた。 5分ごとになる目覚まし時計をセットしていたので、ベルが鳴るごとに闘い をする。多く…

ご褒美は成績の一番悪い子にあげよう

この1節だけでこの本を読んでよかったと思わせる本が あります。それは、女優の永岡輝子さんの「父からの贈り物」(草想社 1984年刊)とい う本の中の一節でした。引用します。 学期末、通信簿を渡される日はほんとうにつらかった。兄も姉も妹も、みん な成…

空からひらひら落ちてくる

私が子どもだったころ、よくセスナ飛行機やヘリコプターから、宣伝広告のチ ラシをまくことがありました。今ではこれは禁じられています。なぜこれが禁 じられたかというと、これは子どもたちにはたまらない魅力だったようで、も う矢も楯もたまらずに本能的…

第2次世界大戦で戦死した一ロシア人兵士の祈り

こんな詩(祈り)を見つけました。誰の作で出典は何かわからないのですが、 とにかく胸にじ〜んときました。 第2次世界大戦で戦死した一ロシア人兵士の祈り 聞いてください、神さま。今まで、ぼくはあなたに話しかけたことなど一度もありません。けれども、…