愛の黄金律について

私はキリスト教系の女子校で「倫理」という教科を教えているのですが、そこで「愛の黄金律」というのを紹介します。ご存知ですか?これは古今東西を問わず、通じる倫理・道徳の原理(Golden Rule)といわれるものです。イエスは聖書の中で「自分がしてほしい…

5つのパンと2匹の魚

聖書のマタイ福音書に、イエスが5000人の人びとを5つのパンと2匹の魚で満たされたという場面がある。 夕暮れになったので、弟子たちがイエスのそばに来て言った。「ここは人里離れたところで、もう時間もたちました。群集を解散させてください。そうす…

洗足式 イエスが弟子の足を洗う

先週のイースター前の1週間を教会では「聖週間」と呼んでいる。その木曜日の13日は「聖木曜日」(英語ではなぜかこの日を Good Tuesday という)といい、普段とは異なる特別な典礼が行われた。 この日、イエスは弟子たちと「過越を祝う」食事、いわゆる「…

復活したイエスと出会った弟子たち

まず、「イエスの復活」についての次の5つの聖書の箇所を読んでほしい。 1. イエス女性たちの前に現れる (マタイ28章1〜10節) 2. マグダラのマリアに現れる (ヨハネ20章11〜18節) 3. エマオで弟子たちに現れる (ルカ24章13〜35節) 4. イエスとト…

「星降る夜」のおススメ

これも生徒におすすめする感動的体験です。 名付けて「星降る夜のオススメ」。 1年で一番流れ星の見られる夜はいつだかわかりますか?8月13日の明け方2時から4時頃まで、地球が「ペルセウス座流星群」の中に入って、もっとも流れ星が見られるときなの…

夏休みの法則

「夏休みの充実度についての6つの法則」別名「イタールの法則」と言われています。「喜びの法則」とか「good news の法則」とか「法則づくり」が大好きな私です。 第1法則 夏休みの充実度は、流した汗の量に比例する。つまり、冷房の効いた部屋にこもって…

診察の記録

診察室に入ると、いつものように先生は先生「調子はどうですか?」 と聞いてきました。 父は、待ってましたとばかりに父 「実は先生、先生がいつも “調子はどうですか” って聞いてくるのを 今まで私は、挨拶みたいなものだと思ってたんです。 だからいつも “…

メモ

この日、父は、内科の先生にアルツハイマー病だと診断されたことを伝えておくと言いました。 (1年前の話になりますが)実をいうと、父は自分から直接、物忘れ外来を受診したのではありません。まず、いつも診てもらっている内科のO先生に 『最近、物忘れが…

1979年のヨハネ・パウロ2世との教皇謁見

私は1979年にローマで開かれたCLC(Christian Life Community)世界大会 Rome'79 に日本の代表として参加した。世界の45カ国から100名以上の参加者による国際会議であった。このときのハイライトはなんといっても就任間もないときの前教皇ヨハネ・パ…

ヒゼキヤの涙

イザヤ38章の1〜6,21〜22,7〜8節に「ヒゼキヤの涙」と題されたこんな話しがあります。 ときどき聖書にこんな所があったのかという発見をしますが、ここはまさにそういう箇所でした。 そのころ、ヒゼキヤは死の病にかかった。預言者アモツの子イザヤが…

ニーバーの祈り

勇気と冷静さと智恵を Oh God, 神よGive us 変えることのSERENITY できるものについてto accept それを変えるだけの勇気をwhat cannot be changed, われらに与えたまえ。COURAGE 変えることの出来ないものについてはto change それを受け入れるだけの冷静さ…

クリストファー・ロビンちゃんの「夕の祈り」

夕べの祈り 小さな子が、ベッドのそばでひざまづいて、小さな両手の上に、ちいさな金髪のあたまがたれている。しずかに! シッ! 誰もものをいってはだめですよ!クリストファー・ロビンちゃんは、今、お祈りをしているのです。 お母さんにお恵みをください…

努力逆転現象とプラセボ効果

こういう話を知っている?看護婦だった私の妻から聞いた話。病棟勤務の「深夜」のとき。「夜眠れないから睡眠薬をください」と来る患者さんが結構いるのだそうだ。そういうとき「これはとてもよく効く最新の睡眠薬であなたのためにドクターが薦めてくれたも…

エロースとアガペーについて その2

さてニーグレンの「アガペーとエロース その2」です。 ニーグレンは「エロースとアガペーの対比が、人生に対する2つの全く異なった態度の対立に拡がっている」と述べ、それは「本質的な対比」であるとする。以下の一覧はその「本質的な対比」を一覧してあ…

エロースとアガペー その1

学校の教科図書にスウェーデンの神学者ニーグレン著の「アガペーとエロース 第1巻 キリスト教の愛の観念の研究」(岸千年・大内弘助共訳 新教出版社刊 1954年)という本を見つけた。あのキリスト教のアガペーとギリシア哲学のエロースの比較をした古典…

バウンティ号の叛乱とピトケアン島

1972年6月5日の朝日新聞に掲載されていた記事で知ったことです。題して「バウンティ号の叛乱とピトケアン島の話」です。この記事は「ミニ・ユートピア始末記」と題されています。この記事を書いた由良君美という先生は私が教養学部時代に英語を教わった先生…

南の島に派遣された2人の靴のセールスマンの話し

ある靴の会社から2人のセールスマンが南の島に派遣されました。島に上陸したら、彼らはすぐに気づきました。なんと、その島の人たちは、靴を履いていなくて。みんなは裸足で生活していました。 その夜、二人のセールスマンは社長に、別々に電話で報告しまし…

究極の選択

だいぶ前のことですが、ある新聞の記事を読んでいたら、俵万智さんが次のようなことが書いていたのが目にとまりました。「(結婚する相手を選ぶときに)この人とだったら苦労しないでいいという人を選ぶか、それともこの人とだったら苦労してもいいという人…

ホトトギスの話し

時々ホトトギスを聞きます。「東京特許許可局(トウキョウトッキョキョカキョク)」とか「てっぺんかけたか」とかのように聞こえるあれです。カッコウとともに仮親・托卵というずるい(賢い?)子育てシステムを持っている鳥です。以前は信州の山の中でしか…

絶対儲かる話し

「ねえねえ、絶対儲かる話しを教えてあげようか」「そんな話しあるわけがない。」「ところがあるんだ。これが」「ほんとか? また引っかけるつもりだな」「そんなんじゃない。絶対儲かるんだ。おれが保証する。」「ほんとにほんとかよ。それじゃ教えろよ。」…

死海で釣りをしていた男の話

死海 聖書に「塩の海」として登場する死海。その水は塩分が強く、魚などの生物はいっさい棲息できないと言う。とっ、ところがなんと! つりをしているアラブの老人がいるではないか!「魚なんていないって聞いたのに、何が釣れるんですか?」「砂漠には砂漠…

気づき、発見、鏡をコピーしたら

鏡をコピー機でコピーしたらどーなるとおもいますか?1.まっ白にコピーする2.まっくろになる3.コピー機のガラスの下の部分をコピーしてしまう4.コピー機が爆発する これは4.だったりするとおもしろいのですが。コピー機には「鏡を絶対にコピーしな…

献血

私の学校では2月のはじめの土曜日に学校のバザーが開催されます。これは保護者の会(いわばPTA)主催で、生徒はお手伝いをします。このときに献血車が学校に来ていました。 私は実はこどものときに輸血によって生きながらえたのでして、献血は恩返しだと…

途上国に通じる技術とは?

長崎の出津でド・ロ神父に出会って「技術移転」についていろいろと考えさせ られました。もしも、いま途上国に「青年海外協力隊」の一員として派遣されたら。どうい う技術を持っていったらいいのかを考えてみました。皆さんだったらどういうものを持ってい…

「赤い鳥」時代の作家宇野浩二の作です。

あらすじは次のようです。 昔ある小さな貧しい村に一人の旅のお坊さんが逗留しました。村人の心温まるもてなしに感謝したお坊さんは、お礼に2体のお地蔵さまを置 いて置こうと約束されました。「村の西のお地蔵さまは「聞く地蔵」で、このお地蔵さまに願う…

電卓で遊ぶ数の不思議 その3

6174は不思議の数字 またまた任意の4桁の数を思い描いてメモしてください。ただし「ぞろ目」はダメです。その数のそれぞれのけた数を大きな順に並べた数から、小さな順に並べた数を 引いてみてください。例 4231を思い浮かべたとします。4321−…

「ライファーズ 終身刑を超えて」を見ました。

この映画の上映とともに、監督の坂上香さんの講演もありました。坂上さんの講演もとてもよかったです。映画の良さをとても引き立ててくれま した。 この作品についてはhttp://www.cain-j.org/Lifers/index_J.htmlをご覧ください。 とても感動的な映画でした…

キリスト教一致祈祷週間にあたって

この1月18日からの1週間は「キリスト教一致祈祷週間」です。この企画は、世界教会協議会(WCC)と教皇庁キリスト教一致推進評議会が共同で企画しているエ キュメニカル運動の一環となっています。 私の属するカトリック鶴見教会では、1月22日に地…

タゴールの詩と祈り その1

インドの詩聖タゴールはヒンズーの宗教的な背景のもとに多くの優れた詩を残 していますが、その詩の中から「祈り」の形式をとったものがいくつもあり、 それらはキリスト教的な祈りとしてもとても優れているものです。その中から いくつかを拾ってみましょう…

「べてるの家」の「降りていく生き方」

2つの本を紹介します。 「降りていく生き方 ー『ベテルの家』が歩むもうひとつの道」横川和夫著 太郎次郎社「変革は弱いところ、小さいところ、遠いところから」清水義晴著 太郎次郎 社ともに北海道浦河にある精神障害者の施設「べてるの家」を紹介していま…